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2007年11月 9日 (金)

戦後の酒造界における最大の謎

戦後の酒造界における最大の謎

戦前から戦後にかけて活躍した酒造技術者に「杉山晋朔」氏がいます。

戦前には、「酒母育成論」、「酒造製麹論」、「酒造の化学」などを出版し、酒造界をリードした人物の一人でした。

昭和19年当時、蒸米研究の聖地であった東京財務局鑑定部の新人鑑定官は、「酒造工人必携」(日本醸友会)、「酒造工場科学的管理法」(日本醸友会)、「理論と実際清酒醸造精義」(小穴富司雄著)とともに杉山氏の上記の3冊を読まされたそうです。

戦後になってからは、「酒造の栞」を昭和30年から昭和55年の間出版し、持論を展開し続けました。秋田今野が発行する「温故知新」にも巻頭の論文としてしばらく掲載がありました。

しかし、戦後の表舞台から姿を消してしまうのです

  

同じく戦前から戦後にかけて活躍し、醸造試験所所長を勤めた山田正一氏とは大違いなのです。

  

戦後の酒造界における最大の謎

  

杉山氏の主張した説は、戦後の常識からかけ離れたものとなっていたようです

篠田次郎さんに杉山晋朔氏のことをお伺いした時、谷先生という秋田の先生が杉山氏の弟子だったというようなことをお伺いしたことがありました。

「酒母育成論」の序文に、「私は若冠にして身を醸造に志し其の技を江田鎌治郎氏に学んだのであります。其の後金井春吉氏に学び次で花岡正庸氏に師事したのであります。而して醗酵生理学を黒野博士に学び更に鹿又親氏の薫陶を受けたのであります。」とあります。すごいメンバーですね。

戦前酒造技術の具現者「杉山晋朔」。

調べがいがあります。

私の蔵書の中に、杉山氏がかつて所蔵した酒の本(黒野氏の醸造学各論要義)があり、その中に住民税の領収書が挟んであり、なんとなく親しみを感じています。

杉山氏について何か知っている方がいらっしゃいましたらご連絡ください。

参考文献

酒母育成論 杉山晋朔著 醸友社益池商店(昭和11年) 

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