再度、ヤコマンについて
再度、ヤコマンについて
ヤコマンでのアクセスが多いので、今日は予定を変更して「ヤコマン」について追加してお話します。
ヤコマンの開発秘話は、醸造論文集 日本醸友会50周年特集号 第34輯(日本醸友会発行)1979年、山田正一博士の特別講演「研究思い出ばなし」中に見出すことができます。
山田博士が、農大の学生だった真野氏の卒論のテーマとして、醪の高泡から酒の香気成分をとるよう指示しました。なかなか取ることができませんでしたが、埼玉県の秋笹酒造場で密閉大タンクの仕込があり、そこで菰田氏が毎日通って捕らえることができたそうです。
「これがにくまれのもとです。」といってヤコマンドレンを会場にもってきています。普通酒に入れるのは許すが、品評会の酒に入れるのはやめてくださいとお願いしています。
ヤコマンドレン採取機は、醪中の揮発成分を-20度以下の冷却蛇管に通すことで液化させる装置です。
ヤコマンをするのもアルコール添加をするのも同じだと思います。日本酒に対する美意識の問題ではないのかと。
しかし、手造り神話の強い日本酒業界ではヤコマンへの後ろめたさがあったのか、酵母開発競争という新時代へ入り、吟醸の香りが出やすくなったことにより、その役目を終えたのでした(たぶん・・・)。
ただ気がかりなのは、現在の吟醸酒の香りの主体がカプロン酸エチルなので、かつてはヤコマンの指標となったE/A比が使えなくなっているそうなので、以前よりヤコマンがばれにくいということも考えられますよね。
信じられるのは自分の舌のみです。
最後に一言、
「とはいえ、日本酒は純米酒に戻らなければならないと考える」
参考文献
醸造論文集 日本醸友会50周年特集号 第34輯 日本醸友会発行(1979年)
吟醸酒のはなし 秋山裕一 + 熊谷知栄子 共著 技報堂出版(1991年)
さけ風土記 山田正一著 毎日新聞社(昭和50年)


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